イモリとレオパのいる日常

イモリとレオパの飼育について綴っていきます

【イモリ】餌は与えるだけ食べるのか?

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イモリを飼育しているうえで気をつけなくてはならないことは、脱走と餌のあげすぎだといいます。脱走についてはあらためて記事にしますが、今日はイモリの給餌についてです。

 

「イモリは餌をあげていると自分から食べることをやめないので、好きなだけ与えると過食になる」といわれています。

 

しかし我が家のイモリたちは、アダルト7匹とも、アカハラもアマミシリケンも、まるでレオパのように、自分の食べる量をわきまえています。こちらがどんなに与えようとしても、「もう、いらない」となった瞬間、そっぽを向いて見向きもしません。

 

餌の種類にもよるのでしょうか。

 

我が家では、それはそれはいろいろ試行錯誤しました。人工フードはウーパールーパー用から肉食熱帯魚用まで試しました。もちろん、冷凍赤虫や、乾燥(ドライタイプの)赤虫、その半生タイプまで試したのです。

 

そして今は「レプトミンスーパー」に落ち着きました。亀用の餌ですが、エビの香りが強く、嗜好性が高いように思います。よくイモリの頭の大きさくらいが与える量の目安、と言われますが、我が家のイモリたちは、それよりかは小食のようです。しかし、やせてもおらず、肥えてもいないので、このあたりでちょうどよいのかと思っています。

 

餌の種類のほかに給餌方法にその一因があるかもしれません。

 

と申しますのも、我が家では独特の給餌方法をとっています。

水槽から1匹ずつとりだして、別の容器に移し、そしてレプトミンスーパーをピンセットで与えます。アダルトだと2個程度与えると、それ以上は欲しがりません。食べ終わったら、もとの水槽とは別の容器に移して、ほかの仲間が”個室”で食べ終わって、順次合流するのを待ちます。そして全員が食べ終わると、もといた水槽に1匹ずつ戻していきます。

 

なぜこの給餌方法に落ち着いたか。

 

最初は飼育水槽の中で浮上型の赤虫ドライタイプや、沈殿型の熱帯魚用やウーパー用の餌を与えていました。しかし、イモリ同士の餌をめぐる競争が激化し、競争ではなく、”戦い”レベルに発展しました。

イモリ飼育者ならご存じの「デスロール」という、必殺技を繰り出すのです。そう、ほかのイモリの手足にくらいつき、自分の体を180度以上反転させて、食いちぎろうとする、恐ろしい技です。

 

最初に見たときは、慌ててピンセットで介入しました。

その後も水槽内での給餌を試したところ、どんなにバラけて餌を浮かべたり沈めたりしても、最後は戦いになってしまいます。ふだんは、全くそのようなことはありません。お互いの体がくっついても、乗り越えたり、抱きついたり、蹴とばしたり(意思をもっての行動ではなく、端からみるとそう見えるというだけですが)しながらも、平和に共存し、決して相手の手合いにかみついたりしません。

 

そこで個別給餌に切り替えたのです。

これにより、手足を欠損する危険性は劇的に減少しました。

もう一つ利点があります。

最初の記事でご紹介したように、我が家の水槽はピロティ―形式になっていて、1階は水中となり、水棲志向が強いイモリたちがいます(多くはアカハラさんたちですが、アカハラの中にも2階の陸地部分のほうが好きな子がいます)。

投げ込み式フィルターで水を動かしつつ、浄化していますが、住まいとなっている水槽の中で給餌をしないので、餌で水が汚れることはありません。

 

逆に個別給餌の難点といえば、手間がかかることです。

ただ、その作業を始めると、まるで自分の順番がわかっているかのように、奥から1~2匹ずつ手前に泳いできてくれます。その1~2匹を別容器に移すと、さらに奥から別のイモリがやはり1~2匹、手前に移動してきてくれます。

 

こうしてこの水槽の住人7匹のうち5匹くらいまではテンポよく進みます。

あと2匹は、というと、まずアマミシリケンはほぼ陸地の植物の間から私の自作シェルターの中にいます。そしてアカハラの中でも陸棲傾向が強い個体も、少し距離を置いた陸地のどこかにいます。

 

こうして手間はかかりますが、レオパのハンドリングみたいなもので、1匹ずつ、手足の状態や、元気加減をチェックできるので、これからも続けていきます。

 

最初はストレスや、手の温度も気にしましたが、現在の住まいの水道は、それは冷水以上の冷たさの水がでますので、冷やすことは簡単です。それに慣れれば手の上にのせている時間は、2~3秒で済みます。

この行為自体がストレスを与えているといえばそうかも知れませんが、水槽でのバラまき給餌でデスロール合戦が繰り広げられるよりかは、肉体的にも精神的にもマシなのではないかと考えます。

 

それぞれいろいろな工夫をされていると思いますが、「我が家ではこうしている」という紹介でした。